スミレナガハナダイ(Pseudanthias pleurotaenia)
ハタ科>ハナダイ亜科>ナガハナダイ属(Pseudanthias)
潮あたりのいい南方の岩礁域ポイントでちょっと潜ると大抵の場所でハーレムを形成しているハナダイ。伊豆では雄の目撃例はなく伊豆諸島でも雄を見たことはないかも・通称サロンパスなんて言われているハナダイ

比較的浅いところから雄がハーレムを形成していました。やっぱり雄は綺麗ですよね。背鰭の第三刺が伸長します。雌でもそれなりに伸びていますが

婚姻色は胸鰭の先端が赤く染まり臀鰭・尾鰭の黄色が薄くなり白に近い色になります。また体も全体的に白っぽくなり前半分にマダラになった模様が現れます。スジハナダイの婚姻色も似た色になりますね。ナガハナダイ属の婚姻色のスタンダートな色と模様というイメージ

柏島での雄は本来の雄の色になりきらず、雌と同じ体色のまま雄になっていました。他の海域ではあんまり見ない現象。水温や個体数に関係するのでしょうか。雄に特徴的なサロンパス模様も出ていますが、背鰭の第三刺の伸長は通常の雄ほどではありません
すげーーーーと思って見ていましたが、実は水槽などの閉鎖環境ではよく起こることらしい。新江ノ島水族館の個体も同様の体色になっていました
ストロボを当てると白いのですが海の中では青被りもあってサロンパス模様が紫色に見えてかなり妖艶な雰囲気を醸し出しています

雌は真っ黄色の体色。他のハナダイに混ざっていてもすぐ分かるハッキリ黄色です。雄ほど背鰭の第三刺は伸びていません。キンギョハナダイやナガハナダイとたまに混泳している印象

ygはどこでもいますね。小さければ小さいほど胸鰭の青色が強い個体が多い気がします。スミレナガハナダイといえばygの青い胸鰭が一番印象的。なかなか狙った色が出ないので結果を出し切るのが意外と難しい被写体です

ハーレムの形成はドロップオフの底から少し上がった所で行われていることが多いです。20m以深での観察がほとんどです
・宮古島(雄・雌・yg)
レア度:★★☆☆☆ 深度:★★☆☆☆
少し潜れば普通にいます
・万座(雄・雌・yg)
レア度:★★☆☆☆ 深度:★★★☆☆
少し深場に普通にいます
・IOP(yg)
レア度:★★★☆☆ 深度:★★★☆☆
少し深場を探せばいます
・大瀬崎(yg)
レア度:★★★☆☆ 深度:★★★☆☆
少し深場を探せばいます
・伊豆大島(yg)
レア度:★★★☆☆ 深度:★★☆☆☆
少し潜れば探せばいます
・八丈島(雌・yg)
レア度:★★★☆☆ 深度:★★☆☆☆
少し潜れば探せばいます
・屋久島(雄・雌・yg)
レア度:★★☆☆☆ 深度:★★☆☆☆
少し潜ればに普通にいます
・柏島(雌色雄・雌・yg)
レア度:★★☆☆☆ 深度:★★☆☆☆
少し潜ればに普通にいます、雄は雌色しかいません